どうも村田です
グローバル化による
「所得移転」問題を
見逃してはいけないのだ
例えば、資本移動の自由化
「おカネの移動の自由化」
と表現したが、厳密には
生産資産の国境を越えた
移動なのだ
生産資産とは、
道路、トンネル、橋梁、鉄道網、
空港、港湾、発電所、送電線網、
電波塔、通信ネットワーク、
ガスパイプライン、上下水道網、
建築物、工場、機械・設備、
運搬車両といった
「生産のために必要な固定資産」
を意味しているのだ
グローバリズムにおいて
問題になるのは、「工場」
「機械・設備」といった
生産資産の国境を越えた
移動なのだ
日本国内で工場を操業し、
生産活動を続けていた企業が
あったと仮定するのだ
日本人の給料が高過ぎる
ということで、工場を
外国に移してしまった
資本移動の自由が認められる以上、
何の問題もないはずなのだ
例えば日本工場を閉鎖し、
中国に工場を建設
中国人を雇用し、製品を
生産していく
日本を含む世界中に販売すると、
確かに企業の利益は増えるのだ
人件費が減ることで増加した利益が、
経営者、債権者（銀行）、
投資家（株主）、そして消費者に
分配されるのだ
それまで働く場がなかった
中国人も雇用され、誰もが
ハッピーではないか
グローバリズム的には上記の
物語になるわけだが、誰かが
損をしていないだろうか
元々、日本で操業していた工場で
働いていた生産者、つまりは
日本人なのだ
工場に勤務していた日本人は、
所得を稼ぐ術を失ってしまうのだ
この種の「事実」を理解した上で、
グローバリズムや自由貿易を
礼賛するならばともかく、
現実は異なるのだ
日本のほとんどの人々は、単に
「明治維新＝開国＝素晴らしい！」
「グローバリズム＝開国＝素晴らしい」
と、幼稚な発想でグローバリズムを
賛美しているのだ
さて、最後の問題が、
小国意識と自虐意識、そして
経済成長の否定なのだ
日本国は、元々大国だった
人口は多く、
ＧＤＰも大きかったのだ
産業革命に乗り遅れたため、
イギリスやフランスに水を
あけられてしまったが、
技術力は高く、資本蓄積も
十分だったのだ
ちなみに、世界最古の会社が
どの国にあるか知っている
だろうか
もちろん、我が国なのだ
現在は
株式会社高松コンストラクション
グループの一員になっているが、
建設会社「金剛組」こそが、
世界で最も古い企業なのだ
何しろ、聖徳太子の時代が
「創業」であるわけだから、
歴史の長さが半端ないのだ
ギネスブックにも公認されている
「世界最古の会社」であるのだ
また、世界のなかで、百年以上
続いている会社の半分超が
我が国なのだ
もちろん、ダントツの首位
なのだ（二位はドイツ）。
日本は古の昔から連綿と
続いてきた国家なのだ
さらに、大国でもあり続けたのだ
朝鮮半島の国々は、地政学的に
大変厳しい位置にあり、頻繁に
中国の属国と化す歴史を
繰り返してきたのだ
日本の場合、中華の「冊封体制」
に取り込まれた歴史はないのだ
日本は常に「日本国」であったのだ
無論、古代の地方政権が後漢の
光武帝から「漢委奴国王印」を
受けとるといったレアケースは
あるとはいえ、
神武天皇による大和王朝は、
中国の属国になったことはないのだ
理由は、大国だったためなのだ
日本が本当に小国だったならば、
中華帝国に軽々と踏み潰されるか、
属国化していたのだ
日本列島は大陸から２００㎞
（対馬海峡）ほど離れてはいるが、
古来より九州と朝鮮半島の間の
ヒトの行き来は盛んだったのだ
実際、大元ウルス
（中国式には「元朝」）の
クビライ・カーンは、二度に
わたり日本国に大軍を
送り込んだのだ（元寇）
元寇は鎌倉武士の活躍により
撃退された（台風が理由で元軍が
撤退したというのは、戦時中に
始まった作り話であるのだ）。
当時の世界最強国の軍隊ですら、
日本列島を征服することは
不可能だったのだ
経済力がそれなりに大きく、
食料生産性が高いため、
人口も多い我が国を
「軍事力」で陥落させるのは、
これは容易ではないのだ
それほどに我々の先人は
誉ある日本人だったのだ
続きは次回だ
今日はこのくらいにしといたる