どうも村田です
プライマリーバランス
黒字化目標が諸悪の根源だ
さらに見ていくと、
日本はこれまで、
このプライマリーバランス
黒字化を目指すために
「小さな政府」を目指す
ということに邁進してきた
「小さな政府」とは、
「政府はできるだけ何もせず、
可能な限り、民間に任せた
ほうがいい」という考えのもと、
機能をできるだけ小さくした
政府のことだ
それが正しいのだという
論調が世論の大勢を占め、
政府も「民間議員」などと
言われる人たちとともに、
小さな政府路線を推し進めて
いったのだ
公務員は削減し、公共事業は
民営化し、公共資産は民間に
払い下げる
そうした考え方のもと、
郵政や道路公団が民営化された
患者さんの少ない公立病院は
統廃合し、仕事の少ない保健所は
閉鎖した
そんなことをずっと
やってきたのだ
財務省が考えた赤字国債の
発行額を減らすための方法、
それが民営化だったのだ
「公務員は多すぎる」
「役人のやる仕事は効率が悪すぎる」
「もっと民間の経営手法を取り入れて、
儲かることをしろ」など
これも世論が後押したのだ
でも、よく考えてもみよう
政府や自治体がやっている
事業というのは、民間が
やっても儲からないから
やっているのだ
儲かる事業なら、とっくに
民間がやっているはずだ
民間では儲からない、あるいは
お金がかかりすぎてできない
だからやらないのだ
でも、国民(住民)にとっては
必要なことだから、政府や自治体が
引き受けて、事業をやっていたのだ
だから政府や自治体がやっている事業を、
民間と同じ土俵で考えてはいけないのだ
ところが、
「いや、そうではない。政府の事業も
儲かるようにできる。可能な限り
民営化することが、国にとっても
いいことだ」などと
ウソをつく連中が現れたのだ
新自由主義者たちだ
この新自由主義者たちは、
「民営化こそ絶対善である」と主張し、
小さな政府を目指すように世論に
働きかけた
財務省としても、彼らの主張を
受け入れれば赤字国債削減に
つながるから、財政規律を守る道具
として新自由主義が使われる
ことになったのだ
「新自由主義」と聞いて、
あなたはどのような印象を
持つだろうか
「自由」という言葉に惑わされ、
「けっこういい考え方なんじゃないか」
と思った人もいるかもしれない
しかしここまで書いてきたように、
新自由主義は政府にお金を使わせない
ように「小さな政府」を提唱している
一方、新自由主義の「自由主義」
というのは、実は
「とにかく市場での自由競争を
させるのがいい」という主義のこと
なのだ
つまり、
「政府がルールなんて決めちゃダメだ。
市場が歪む。大企業も中小・零細企業も
ルールなしで同じリングの上で自由に
戦わせるべきだ。そして、勝った者だけが
正義なのだ」という考え方だ
彼らにとっては、市場での競争を
激化させることこそが善なのだ
しかし、現実問題、大企業と中小・
零細企業とが、ルール無用のリングで
戦ったらどうなるだろうか
当然、中小・零細企業はどんどん
潰れていき、大企業だけが生き残る
ことになる
地方の地場産業は廃れ、大資本が
すべてを牛耳るようになるのだ
長文になるので次回続きを書いていく
今日はこのくらいにしといたる