どうも村田です
今や緊縮財政は、意味不明な
イデオロギーと化しているのだ
このイデオロギーによって、
日本はどんどんダメになって
しまっているのだ
間違ったイデオロギーが
これほど広まったのは、
広めた人間がいたからなのだ
後から振り返ると信じられない
そんなイデオロギーでも、
その時代には本当に多くの人が
正しいと信じ込み、その信念に
基づいて歴史が動いていった
という例は数多くあるのだ
例えば、20世紀の前半頃から、
非常に多くの人が共産主義
というイデオロギーを信じたのだ
現在でこそ、
「共産主義は間違い、あるいは
少なくとも失敗だ」
と多くの人が認識しているが、
当時はこの共産主義イデオロギーが
世界を動かし、革命や戦争を
引き起こし、多くの国の趨勢や
多くの人の運命を狂わせ、
歪めてしまったのだ
共産主義を正しいと信じ込む陣営は
ソ連や中国という国を支配し、
さらに他国へもそのイデオロギーを
広め、間違いだと考える陣営と
敵対したのだ
第二次世界大戦が終わっても、
その対立はむしろ激化し、
「冷戦」を引き起こしたのだ
共産主義というイデオロギーが
広まったのは、カール・マルクス
という思想家がいたからなのだ
マルクスは自著『資本論』の中で、
資本主義の本質的な矛盾を描き出し、
つまびらかに解説したのだ
日本でも、1960年代から
1970年代頃まで、若者を中心に、
マルクスの思想にはまる人が多くいた
実は、マルクスの資本主義に関する
分析は明快で、ある意味、かなり
正しいのだ
資本主義の悪い面を暴き出し、
こういう弊害があるということを
明らかにしているのだ
その面だけを見れば、
「なるほど、資本主義というのは
よろしくない。ならば、共産主義だ」
と思ってしまうのだろう
我々は断固思わないが・・
現在の一般的な理性的論者たちの
合意事項としては資本主義の
いいところと共産主義のいいところ
を組み合わせて、修正資本主義
なりをやっていけばいいというもの
らしい
当時のロシア人(ソ連人)も中国人も、
あるいは日本の高学歴の学生運動家
たちもそうは思わなかったのだ
自分たちの信じたイデオロギーを
修正するというのは、大変なことだ
ということだろう
その結果、過激な共産主義の
普及によって何千万人という
人々の命が失われていく
という不幸が起こったのだ
このように、歴史というのは
思想家によって、あるいは思想家が
提示するイデオロギーによって
動かされるという面があるのだ
経済の世界では、ジョン・メイナード
ケインズという経済学者(経済思想家)
による「ケインズ革命」というものが
あったのだ
イギリス人のケインズは、1930年代、
『一般理論』という本を書き、
資本主義をベースとしながらも
経済における政府の役割の
大きさを説いたのだ
例えば、デフレのときには政府が
金をたくさん使って、国民に
お金が行き渡るようにし、インフレに
なったら増税するなり、政府支出を
削減するなりして、政府が経済の
安定化装置となることで経済成長に
積極的に関与すべきであると説いたのだ
ケインズ以前の経済学は、
「見えざる手」至上主義で、
市場で自由競争させれば
消費者余剰が高まって、
経済がよくなるという
アダム・スミスのイデオロギーに
支配されていたのだ
そこにケインズが市場で
勝手気ままに自由競争させ
けない政府が適度に介入しなければ
うまくいかないに決まってい
と説いたので「ケインズ革命」
などと呼ばれるようになったのだ
続きは次回書いていく
今日はこのくらいにしといたる