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言っとんじゃ

どうも村田です

1つは

久米邦武筆禍事件

と呼ばれるもので、

もう1つは

津田左右吉

(そうきち)事件

と呼ばれるものなのだ

まず、その事件の

概要を言うと、

久米邦武筆禍事件

というのは、

明治25年に帝国大学の

教授だった久米邦武が

「神道ハ祭天ノ古俗」

と題する論文を書いて、

神道家や国学者の猛烈な

反発を招いて、

帝国大学の職を

追われたという事件

なのだ。

彼の論文の趣旨は

「神道は日本固有のもの

ではなくて、東洋一般に

存在した

天を祭る古い習俗

の1つにすぎない」

というものだったわけ

なのだ。

では、津田左右吉

(そうきち)事件の

方はどうだったか

というと、

昭和15年早稲田大学

教授の津田左右吉

(そうきち)が辞職に

追い込まれ、

彼の著書4冊が

発禁処分となった事件

で、そこには

どんなことが書かれて

いたかというと

「神代史が事実を伝えた

歴史でないことは今さら

言うまでもあるまい」

「神代史は皇室の由来を

解くために作られた物語

である」

「神代史の祖先神は

事実上の祖先ではなく、

空想の祖先である」

というようなことが

書かれていたわけ

なのだ。

さて、この事件を

国家神道による弾圧と

いうか、神話研究が

自由に許されなかった

事件として

取り上げるということに、

そもそも素朴な疑問が

湧くわけなのだ。

それは例えば

どういうことかというと、

津田左右吉(そうきち)の

『神代歴史の新しい研究』

というのが発刊された

のは大正2年なのだ。

ところが、発禁処分に

なったのは昭和15年だ

ということは、

彼の主張は27年間も

放置されていたと

いうことなのだ。

どうして厳しく禁圧

されたものが27年間も

放置されていたのか

意味不明なのだ。

さらに彼はこの本の中で

「神代史が事実を伝えた

歴史でないことは今さら

言うまでもあるまい」

と書いているのだ。

「今さら言うまでもない」

と言える状況が出来

上がっていたことに

なるのだ。

厳しく禁圧されて

いたのに、

「今さら言うまでもない」

という状況がどうして

できたのかというような

素朴な疑問を

研究の入り口にいつも

しているのだけれど、

そういうことが正しい

認識へのきっかけを

つくってくれるのだ。

それで、本当に神話は

疑うことを許さない

事実とされたのか、

知識人たちの活動を

ここから1人1人少し

見ていきたいと思うのだ。

まず、久米邦武は

この事件の後どうなったか

というと、

明治32年に「国体論」

という論文を雑誌

『太陽』に発表している

のだ。

これは彼が今の

早稲田大学である

東京専門学校の講師に

就職する直前なのだ。

そこで彼は

「天上無窮の神勅」

に触れて、

「これは編者が正しい

言い伝えだと考えた。

『日本書紀』

の成文にはなく、

諸家の遺伝を伝えた

ある文ににすぎない。

だから、大して意味も

ない褒め言葉、

懐古趣味から生まれた

根拠のない思想だ」

と言っているわけ

なのだ。

この論文は発禁処分に

ならずに大隈重信の

招きによる

東京専門の講師への

着任も妨げられて

いないのだ。

ちなみに、

「政府による弾圧」

と言うなら、

大隈重信は

明治31年6月から11月

まで大正3年4月から

5年10月まで総理大臣

を務めているのだ。

総理大臣を務めた人間

がこんなことを言って

いる久米邦武を自分の

作った学校に招いている

というのは、どういう

ことなのか。

まずはそういうこと

なのだ。

それから

明治32年3月に

高山樗牛(ちょぎゅう)

という文芸評論家が

「古事記神代巻の

神話および歴史」

という論文を中央公論に

発表しているのだけれど、

この中身はどのような

ものだったかというと、

「神代の巻における

天照大御神と

スサノオノミコトとの

争いは、

太陽と嵐が空中で優劣

を争うことを意味する。

出雲族および天孫族は、

ともに日本海流に乗って

渡来したもので」、

高山にいわせると

出雲国というのは

スサノオノミコトを

奉じている民族で

天孫族というのは

天照大御神を奉じて

いる民族なのだけれど、

「ともに海流に乗って

きて大陸から渡来した

もので、

日本の神話伝説は

ポリネシアのそれに

似たところがある。

日本民族の故郷は

南太平洋の一角であろう」

と言っているのだ。

続きは次回だ

今日はこのくらいにしといたる

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