Share

  • Add this entry to Hatena Bookmark

そういう時代だったんじゃ

どうも村田です

今回からは焚書にされた

本について書いていくのだ

日本の近代史の常識と

されているものが如何に

偏った物であるか

隠されていて現代日本人に

知らされずにいるのだ

先人たちが命がけで守ろうと

したそこから教訓を学ぶ

我々はしなければならない

事だと思うのだ

書籍は復刻版であるが

その内容についての

要所を書いていこうと

思うのだ

気まぐれに読んだものを

書いていくからご容赦

願いたい

そもそもこのブログは

俺の備忘録の為なので

悪しからず・・

著者は清水三男という

歴史家であるのだ。

清水三男の著書は岩波文庫

から戦前に1 冊のみ出版

されているのだ。

清水三男は1909年に生まれ、

1947 年に非常に悲劇的な

形で世を去った人物である

のだ

清水氏( 以下清水) は

日本の中世史を研究した

知識人であり、

京都大学でその研究に

従事していたのだ。

彼はヨーロッパの中世という

概念を日本の中世史に当て

はめることに反対し、

奈良時代から鎌倉、室町時代

までを中世として捉えていた

のだ。

1938年、治安維持法により

一度逮捕されたのだ。

逮捕の理由は、彼の研究が

当局にとって共産主義に

近いと見なされ、

マルクス主義思想に影響を

受けていたためであるのだ。

しかし、戦時中も彼は

農村研究を続け、治安維持法

での逮捕後も歴史の研究に

従事しており、

戦時中には、

『素描 祖国の歴史』

を出版することになったのだ。

とくに、農村や庶民の生活を

テーマに研究し、また、

当時の知識人として左翼思想

に影響を受けていたのだ。

『素描 祖国の歴史』

は大東亜戦争中に発行され、

日本の成り立ちや文化の

素晴らしさを描いた本である

のだ。

清水は前書きで、学者の

描いた歴史書が国民には

あまり受けないことを残念に

思っているという主旨のこと

を述べているのだ。

小説家の文章は面白く、

読者を引きつける力がある

のだ。

しかし、そのような書物

ばかりがもてはやされると、

歴史は民衆の歴史ではなく、

英雄豪傑や事件のみを

中心としたものになって

しまうのだ。

歴史がヒーローの言葉や

セリフばかりの小説のように

なれば、人間の生き様ではなく、

特定の偉人の生き方ばかり

が語られることになるのだ。

戦国時代を例にとれば、

歴史が

「人間がどう生きたか」

ではなく、

「織田信長がどう生きたか」

という話に終始するような

ものであるのだ。

それに対し、名も無き民衆

が歴史のなかでどのように

生きてきたのか、

その生き方が我が国の

成り立ちとどのように

結びついているのかを

明らかにすることこそ、

清水が学者として追求

したテーマであるのだ。

名も無き庶民たちは

私たちの遠い祖先であり、

個々の歴史の一部であるのだ。

清水はマルクス主義の影響

を受けていたが、それは

逆にプラスの面に考えても

よいのではないか。

民衆史観や歴史というもの

は英雄豪傑が作っていく

ものではなく、

民衆の生きた流れを

見いだして研究しなければ

歴史の本質は見えてこない

と彼は信じていたのだ。

そういった点において

彼は一回も考えを変えて

いないのだ。

清水三男の時代、

マルクス主義に触れる

機会は多く、

左翼文献は一時期流行

しており、読むことが

できたのだ。

しかし、その内容には

伏せ字が多く存在したのだ。

1917年のロシア革命と

1930 年代に、ヨーロッパ

ではファシズムと共産主義

が勢いを持ったのだ。

第一次世界大戦後、

ヨーロッパで信じられて

いた自由や平等、進歩の

理念が崩れ、

知識人は資本主義や

自由主義、民主主義の

限界を感じ始めたのだ。

この潮流に応えたのが

現代からみれば間違って

いるが、

誤解を恐れずにいえば

ファシズムと共産主義

であったのだ。

ファシズムと共産主義は、

自由民主主義や資本主義の

限界を乗り越えようとする

政治思想潮流であったのだ。

清水は、当時の社会の

矛盾のなかで民衆の立場

から歴史を見ようとし、

その際、マルクス主義の

視点が有力な手がかりと

なったのだ。

社会構造や民衆の生活、

支配関係を考察するうえで、

マルクス主義は便利な視点

を提供したが、

それが弾圧の対象と

なったことも事実

であるのだ。

清水は、マルクス主義

では日本の歴史を理解

することができないと

感じたのだ。

日本の歴史を深く学ぶうちに、

マルクス主義の階級史観や

権力と民衆、

ブルジョワと労働者の対立

といった図式では、日本の

歴史の本質を把握することが

できないと考えるように

なったのだ。

この本が出版された

1943年という年には、

いくつかの重要な

出来事があったのだ。

2月にはスターリングラード

でドイツ軍が降伏し、

ナチスの対ソ連戦争が

敗戦に向かう転機となった

のだ。

4月には山本五十六元帥が

戦死し、7月には

イタリアのムッソリーニが

失脚したのだ

また、日本軍は

アリューシャン列島の

キスカから撤退作戦を実施し、

9月23日には女子挺身隊が

始まり、女性もふくめて

勤労動員されるという時代

になったのだ。

続きは次回だ

今日はこのくらいにしといたる

Share

  • Add this entry to Hatena Bookmark

Follow Me