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準備しとったんじゃ

どうも村田です

一九四〇年に制定された

「陸軍中野学校令」

によると、

学生らは

「甲種学生」「乙種学生」

「丙種学生」「丁種学生」

「戊種学生」に分類されたのだ。


「甲種学生」は、

中野学校の乙種学生、

「丙種学生」を経て、

ある期間、秘密戦の実戦を

体験した優秀な将校を対象とした

学生と定められているが、

中野学校は八年しか存続

しなかったため、実質、

採用されずに終わったのだ。

「乙種学生」は

陸軍士官学校の中尉、大尉を主とし、

主計、軍医、獣医などそのほか

現役 の各種将校を推薦により入校

させたのだ。

修行年限は二ヵ年であるが、

当時の情勢で一年ないし八ヶ月となり、

一九四三年の一乙から五乙まで存続

したのだ。

「丙種学生」は予備士官学校出身者を

試験の後採用。修行年限は二か年だったが、

戦争末 期には一年ないし八ヶ月だったのだ。

広報勤務養成所創立とともに入校した

一期生、そのつぎ に入校した乙一長、

乙一短、さらには次の乙二長、乙二短は

予備士官学校卒業の最優秀者であり、

陸軍中野学校令が定める学生の

主軸である「丙種学生」の前身

だったのだ。

また、小野田少尉の例のように

「遊撃戦幹部要員」として

「二俣分校」で教育された

「情報教育・遊撃戦教育」出身の

将校も、丙種学生に含まれるのだ。

「戊種学生」は、

科士官候補生出身を試験により採用、

修行年限は一年だったが、短期を除き

八ヶ月となったのだ

「丁種学生」は「戊種学生」

出身の下士官を将校にするための

制度で、修業年限は一ヵ年

だったが、実現せずに終戦となった

のだ。

戦争が激しくなるにつれ、修行期間が

短くなっていることがわかるのだ。

当初は一年間だったものが 10カ月になり

8 カ月になり、とだんだん短縮されている

のだ。

それだけ諜報要員の需要が増え、

育成に急を要したということが

わかるのだ。

また、中野学校の設立当初は、

諜報・謀略のための教育であったが、

ミッドウェー海戦 とガダルカナルでの

大敗を期に、日本軍は守勢に転じざるを

得なかったのだ。

一九四三年九月に

「絶対国防圏」が設定されたが、

態勢を挽回するためには、

1敵の攻撃を遅らせ、2敵を消耗させ、

3立て直しの時間を稼ぐことが

求められたのだ。

そのために、 日本軍は遊撃(ゲリラ)戦

も採用することにしたのだ。

遊撃戦は、日中戦争のときに

毛沢東の戦術「ヒット・エンド・ラン」

から学んだ戦い方であるのだ。

正面から戦っても勝てないので、

敵の背後や側面から急所を攻めたのだ。

ニューギニアの戦場において、

中野学校出身者と台湾の高山族が協力して、

米国、英国、オーストラリアの軍隊と

渡り合ったのだ。

その時、高山族は

「靴を脱がせてくれ、軍靴が重たくて

邪魔だ。裸足にしてくれ」

と言ったそうなのだ。

裸足になった高山族は、音もなく

敵兵に忍び寄り、銃ではなく

ナイフで殺害したというのだ。

そのときの戦果をもとに、

一九四三年一二月に

「東部ニューギニア方面に

おける遊撃戦 の参考」

というマニュアルが作られたのだ。

翌年一月には

「遊撃隊戦闘教令(案)」

という教範に格上げされたのだ。

この教範を用いて、同年八月に

静岡県二俣町に開設された

「陸軍中野学校二俣分校」

において、将校の遊撃戦教育が

行われたのだ。

この教育は、大本営のある松代の防衛、

沖縄戦を含む本土決戦などを想定しての

動きだったのだ。

大東亜戦争末期に想定した米軍との

本土決戦(国内戦)における遊撃戦は、

現在のイラクやアフガニスタンにおける

ゲリラ戦と似ていたのだ。

米軍はイラクやアフガニスタンでの

緒戦では圧倒的な戦力で敵を制圧した

わけだが、その後の占領統治において

ゲリラ戦では幾多の米軍兵士が殺傷され、

苦戦を強いられたのだ。

日本の場合は、天皇陛下の御聖断によって、

遊撃戦を含む本土決戦は回避されたが、

もし中野学校の卒業生がイラクやアフガンの

ゲリラのように米軍に遊撃戦を仕掛けていたら、

さしもの米国も窮地に追い詰められていた

かもしれないのだ。

中野学校の出身者らは終戦後、

マッカーサー元帥の占領政策が

受け入れられない場合は、

同元帥の暗殺やゲリラ戦を実施

できるように準備を行っていたと

いうのだ。

続きは次回だ

今日はこのくらいにしといたる

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