どうも村田です
単純な高齢化の影響
だけでは説明がつかない
ほどの増加、
他の要因が影響している
としか考えられないのだ
次に新型コロナウイルスの
感染者数の増加が日本人の
総死亡者数に大きな影響を
与えているとは言えないと
思うのだ。
この点を説明するために、
2021年と2022年の
死亡者数のデータを見て
みるのだ。
月ごとのデータでは季節に
よる変動を細かく見ることが
できるが、年間単位で見ると、
その年の傾向を大きな流れで
捉えることができるのだ
例えば、2019年から
2021年にかけての
データを見ると、
新型コロナウイルスの流行
初年度である2020年の
死亡者数は、予想に反して
減少していたことが確認
できるのだ
その後、少し減少したものの、
次第に増加し、一気に激増
したのだ。
ただし、その増加した
死亡総数の中で新型
コロナウイルスによる死亡は、
全体から見れば、ごく
一部に過ぎないのだ。
つまり、死亡者数が増加した
原因は、コロナ以外による
ものが大部分を占めると
考えられるのだ
コロナによる死者数が実際
よりも過剰に報告されて
いると言える理由は、
現場を知っている医師だから
なのだ
死亡時にPCR検査で陽性
であった場合、その他の
原因で亡くなっていても
コロナ死者として計上
されてしまうのだ。
交通事故で病院に
運ばれた際、以前は必ず
病院入り口でPCR検査が
行われていたのだ。
現在でもその検査を続けて
いる病院もあるのだ。
その時、たまたまPCR検査
で陽性が出てしまった場合、
その人が実際には交通事故で
亡くなっていたとしても、
コロナ陽性死として
カウントされてしまうのだ。
別の例では、老衰で徐々に
体力が落ちていき、最終的
には寝たきり状態になり、
その間にコロナに感染した
場合なども同様なのだ。
いずれも、厚生労働省からの
通達に従っているからなのだが、
死亡診断書において、
主な死因をコロナと記載するか、
老衰と記載するかは正直言って
微妙な問題だと言わざるを
得ないのだ
2023年6月に厚生労働省が
発表した2022年の
死亡統計によると、
老衰が約20% 増加しており、
心筋梗塞や脳卒中も約10% から
20% の増加が見られるのだ
しかし、老衰が主な死因で
あっても、その直前にコロナ
ウイルスに感染していた場合は、
死亡診断書における主たる
死因がコロナと記載される
ことがあるのだ。
これは、厚生労働省の指示
により、PCR検査の結果が
陽性であればコロナとして
報告することが求められた
ためなのだ。
死亡診断書の主な死因の
欄にコロナと書くのか、
老衰と書くのかは、
医師と家族との信頼関係
などで決まるものであり、
曖昧な場合もあるのだ
しかし、厚生労働省は、
死因が不明瞭なケースを
避けるために、
検査で陽性が確認された
場合は、その死亡をすべて
新型コロナウイルスによる
ものとして届け出るように
決定したのだ。
すなわち、コロナウイルス
感染が確認された場合、その
事実をすべての死亡記録に
反映させることとしたのだ
その結果、実際には
コロナが死因でない場合
でも、コロナとして計上
されることがあり、
コロナによる死亡者数が
過剰に報告されている
可能性があると言えるのだ
最後に③の医療逼迫に
よる影響に関してなのだ
たしかに、医療逼迫が
一時的に深刻な状況を
引き起こし、
入院治療が必要な患者が
適切な医療を受けられない
ケースが多発したのだ。
特に第8波や第9波が
来た際には、医療逼迫が
顕著になり、
救急車の待機時間が
長くなったり、入院待ちの
患者が増えたりする事態が
発生したのだ。
東京都の人工呼吸器と
ECMO(体外式膜型人工肺)
の使用数は、
一番のピークだった
2021年の夏は約250件
にもなったほどなのだ。
ECMOは、非常に重症な
患者に用いられる装置で、
血液から二酸化炭素を除去し、
酸素を供給する役割を
果たすのだ。
人工呼吸器のように単に呼吸を
助けるのではなく、より積極的に
生体の機能をサポートするのだ。
もし死亡総数が医療逼迫に
よって急激に増加したので
あれば、
人工呼吸器やECMOが
不足したため、多くの
重症患者が適切な治療を受け
られずに亡くなっているはず
なのだ。
しかし、データでは、
それほどの医療逼迫は
確認されているのだ
2020年以降ずっと続いた
わけではなく、比較的短期間に
集中していたと考えられるのだ。
東京都におけるこれらの
機器の使用率は、
パンデミックのピーク時に
おいても
全体的な容量を超えるほどの
状況には至っていなかった
ようなのだ。
実際のところ、2022年に
なると、東京都ではほとんど
人工呼吸器が使用されてないのだ。
ピーク時の使用数は50台で、
その後は10台やゼロになる
ことも多くあったのだ。
2022年に重症な
コロナ患者が急増した
わけではないことは、
このように人工呼吸器やECMO
の使用量からも分かるのだ。
そのため、③の、
コロナウイルスに感染した
重症患者数が急増して
医療が逼迫したため、
全体の死亡者数が増加した
という主張は、実際には
根拠が乏しいと言えるのだ。
結局のところ、医療システム
の使い方や対応が問題だった
のではないだろうか。
医療逼迫は一時的には深刻な
問題を引き起こしたものの、
年間全体として見れば
その影響は限定的だったと
するならば、2022年に
日本の総死亡者数が急増した
ことの原因が
医療逼迫であるとする
意見には疑問を抱くのだ
続きは次回だ
今日はこのくらいにしといたる