どうも村田です
天皇は原始性にとどまる
などといった、社会科学的
な表現を用いて揶揄する
口調で悪く言うのだ
こういう言い方は、日本史
そのものを見誤る可能性を
秘めているのではないだろうか
もともと中国の皇帝崇拝と
神の代表としての絶対感が
特殊なので、その砂を
かむような個人主義と
王権への信じられない
ような絶対支持なのだ
その政治の形態は、人類史上
例を見ない特殊な世界であって、
日本にはもともと馴染みにくい
ものであるのだ
日本の天皇は神の祭り主
であるのだ
祭政は分離され、中国の
ような政治権力の宗教化は
このように避けられている
のであるのだ
そのために、片一方の絶対化が
起こらないように神祇官と
太政官の2官分立の形式が
生まれているのではないか
ということなのだ
今日の象徴天皇制の淵源は
すでにこの2つの律令の中に
あるのだということなのだ
それを誤解して、
「文明の立ち遅れだ。中国
の方が抽象性が高い」
というようなことを言うから、
頭が悪いとしか言いようが
ないと思うのだ
政教分離
日本はいち早く近代性が
あるのだ
それがずっと、日本の天皇が
政治的に果たした役割でも
あるし、中国の皇帝が降職
していてダメになると同時に、
今の中国共産党がその皇帝の
役割をしていれば同じことが
起こっているのだ
中国共産党は、決して
マルクス主義の政党だから
ではないから、中国の
このような皇帝の伝統文化が
つながってできてきている
というふうに思うのだ
「日本列島がヒーローとなる」
という歴史の話をしておる
つもりだが
今度は違った面なのだが、
もう1回地図をみるのだ
こちらはインド洋から
東南アジア、そして
日本列島という構造に
なっている場面なのだ
こちら側にインドがあり、
今写したのはこの辺りを
大きく取ったのだ
そして、全体を見て
ほしいのだが
アフリカで、承知と思うが、
スペインとポルトガルが
道を切り開いた大航海時代の
幕開けは、
後付けで考えられたほど
決して大きな出来事では
なかったのだ
そして、それは地球全体を
支配するには至らなく、
ヨーロッパ進出のスタート
時点であるのだ
ただ、原点としてスペインと
ポルトガルのやったことは
今までに例のないことで
あるのだ
それはスペインと
ポルトガルが大西洋を縦に
分割して、
まんじゅうを2つに割る
ように分けたのだ
ラインは大体この辺りに引かれ、
こちら側が全部ポルトガル領、
こちら側はスペイン領と
ローマ法王の勅許で決められて、
その後スペインは大西洋を
どんどん行って、こちら側を
自分のものにするのだ
ポルトガルはアフリカを
南に下って、そしてこう
回ってアジアに行く
ということなのだ
どちらもインドと日本を
狙っていたのだ。
勝手な話だが、地球を分割して
「こちら側はスペイン、
こちら側はポルトガル」
というふうにローマ法王が
勅許を出したという話なのだ
トルデシリャス条約と
いうのだ
そのために、このラインにある
ブラジルがポルトガルの国に
なってしまうのだ
変な話だが、ここにラインを
引かれたためにちょうど
ここから向こう側がブラジルで、
ここがポルトガル語になるのだ
それ以外はスペイン語に
なってしまったのだ
そのときのことで決まって
しまったわけなのだ
だから、始まりは実は
ひどい話なのだ
結果は大きいのだ
さて、それでスペインは
どんどん親潮にいって、
カリブ海の島々をインドと
誤認して
「西インド諸島」と名付け、
そしてアメリカ大陸の発見
ということになるわけなのだ
子どもでも知っている
有名な話なのだ
ポルトガルはこちらの
海岸をずっと攻略して
降りていくわけだが、
何度試みても海が大変で
ここまでいかないのだ
そして、ここには
「ここを超えると逆巻く
荒海で、そこに怪物が
住んでいて」
というような迷信もあり、
海上のベテランである
水夫たちも二の足も
踏んでしまうような
ことをくぐり抜けて、
1497年かにヴァスコ・
ダ・ガマが初めてここを
乗り越えてこちら側に
出てきたという歴史を
誇っているわけなのだ
これが有名な話で
その当時スペインも
ポルトガルも、アラビア
商人を使ってこちらの
海域と通商はしていたのだ
だから、通商が途絶していた
わけではないけれど、人が
軍事的に進出していくことは
イスラム教徒に封じられて
いたから、できなかったのだ
だから、ヨーロッパはこちら
辺りに傾いて、しかも狭い
ところにギュウギュウとして
いて、
そして信仰と迷信と科学と
暴力が渦巻く中で病気も発生
するし、大変な貧困で、
ヨーロッパはとてもでは
ないけれど世界でみられない
ような恥ずかしいような
ことばかり繰り返していた
時代だったのだ
それで信仰なのだが、
激しい信仰なのだ
つまり、
「これから征服する地域は
全部法王に捧げます」
ということなのだ
だから、全部スペイン領にする、
ポルトガル領にするという
争いなのだ
まだキリスト教的幻想も
絶えず話の中に出てくる
ような時代なのだ
だが、やっとこちらへ
出てきたのだ。
続きは次回だ
今日はこのくらいにしといたる