どうも村田です
平成の30年を振り返って
いるのだ
冷戦の終わりとバブル経済の
終わりが一致していた
というのは偶然ではないのだ
大衆文化の方を見ると、
昭和を代表する歌手の
美空ひばりが
1989年(平成元年)6月に
亡くなっているのだ
昭和の終わりを大衆芸能の
レベルで実感させる事件で
あったと思うのだ
政治の方は、「55年体制」
という言葉があったが、
1955 ~ 1993年まで
自民党政権が続き、
1993年(平成5年)に
非自民の連立政権である
細川内閣が誕生するのだ。
約40年続いた自民党長期安定
政権が終了したのが平成5年
で4年ほど年代がずれている
が、やはり一つの時代が
終わったということを、
国内政治の点で感じる現象
だったのだ
1989年、平成元年は、
世界の冷戦構造が変わった
年でもあり、日本自身の
運命の分かれ道でもあったのだ
日本が、大変厳しい時代に
乗り出していった時代でも
あったのだ
平成の経済のことを
考えると、バブルが崩壊した
ということであり、
そしてバブルは悪かったのか
というと、必ずしも悪くは
ないのだ。
1989年(平成元年)バブル
当時の日本はインフレ率
は2%なのだ
日銀が2%のインフレ目標
と長年言い続け、到達
できない、そのインフレ率
なのだ
ということは、戦後の経済
の中では極めて低い安定した
物価なのだ
そして、失業率は2%台で
これも非常に低い、ある意味
で理想的な経済状況だったのだ
「バブル、バブル」と言って、
ディスコに行って踊っていた
シーンが思い出、回想の
フィルムなどでよく出され、
日本国中が浮かれていた
印象があるが、バブル
というのは、何が起きたのか?
バブルは何がバブルだった
のだろうか?
実体経済は地に足がついて
良かったのだ。
失業率が2%台、
インフレ率が2%だから、
日本経済は御の字というか、
理想的な落ち着いた経済
成長のパターンにあったのだ
バブル経済と言うが、その
バブルというのは実は土地と
株で起きた資産バブルだったのだ
日本のバブルは株と土地、
株式市場と不動産市場で
起きた資産バブルで
資産の評価が急に高くなって
しまったということなのだ
日銀も関係するが
1985年(昭和60年)に
プラザ合意があり、ここから
日本はものすごい円高不況に
見舞われたのだ。
1ドル250円程だったものが、
一挙に1ドル150円の世界に
なったのだ
円高になると、製造業の
輸出に頼っている日本経済
は大不況になるのだ。
そこで、経済を拡大
させなければいけない、
不況に備えるということで、
ものすごく金利を安くし、
日銀がお金回りを良く
したのだ。
これは正しい政策だった
と思うが、お金が出過ぎて
しまい、それが株や土地の
市場に流れ込んで、値段が
急騰したのだ。
ところが、全体経済は
バブル化していないのだ
しかしこの時、
1989年(平成元年)12月26日、
当時の大蔵省が営業特金の
規制通達を出したのだ。
営業特金とは、少し説明が
難しいのだが、要するに
証券会社が企業からお金を
集めて、お金を回して儲ける
仕組みなのだ。
これは、一部商法違反を
やっていたのだ。
というのは、
「これに預けてくれれば
損しても損失補填する」
という、やってはいけない
約束もしていたのだ。
※【営業特金】
企業が証券会社や信託銀行に
運用を一任して、委託すること。
バブルの要因の一つと言われる。
後に禁止された。
それから、第三者割当増資
というものがあり、はっきり
言うと、会社がどんどん株を
増発できる仕組みなのだ。
それらを組み合わせて、
ものすごくお金が儲かる
仕組みを作っていたのだが、
やりすぎると株がバブルに
なるということで、営業特金
の規制通達が出たのだ。
これが、株式バブルをつぶす
ことになるのだ。
この営業特金の規制通達を
書いたのは、元大蔵省で
今は嘉悦大学の教授である
高橋洋一さんなのだ、
彼が大蔵省時代、
「これはやばい」と考えた
のだ。
損失補填まで約束してるから、
「株価が落ちた時に証券会社
がつぶれてしまう。これは大変だ」
というので、ある意味で彼の
英断が日本の証券会社を助けた
と言ってもいいかもしれないのだ。
三洋証券などは倒産したが、
多くは助かったのだ。
しかし、これはバブルつぶし
の決定的な条件ではないのだ。
日本人は誰もが株は上がれば
下がる、暴騰もするし、暴落
もするということは承知
していたのだ。
バブル崩壊の行きすぎを
やった失政の一つは、
翌年の1990年(平成2年)に
大蔵省が行った
「不動産融資総量規制」
なのだ
※【不動産融資総量規制】
大蔵省が1990年4月から
91年末まで実施した、
不動産に対する金融機関の
融資総量規制。
不動産融資の総量規制は
「土地の価格があまりに
高騰しているから、不動産
関係に銀行はもう金を貸すな」
という、実に恐ろしい規制
なのだ
しかし、
この時にはすでに不動産価格、
土地価格はピークを少し
過ぎており、放っておいても
バブルが崩壊するという
局面に入っていたのだ
続きは次回だ
今日はこのくらいにしといたる