どうも村田です
歴史修正主義者と我々を
呼ぶ連中は、戦前の日本
すべてを正しかったのだ
と我々が主張している
かのようなイメージを
作ろうと画策するのだ
あの日米交渉をめぐる
日本のワシントン大使館、
それから日本の外務省の
対応は、
「あれでよかったのか」
という疑問は当然出て
くるのだ
それをしっかり研究する
ことによって、そういうことを
防ぐ、将来の教訓になると
思うのだ
やはり、
Hull note(ハル・ノート)
については、当然にあれは、
何らかの形でアメリカ国民に
知らせることは、あの戦争を
避ける1つの方法であったのだ
要するにあの時代はアメリカ
国内にいる日本の外交官は、
あの時代を見ていれば、
マジソン・スクエアガーデンに
2万、3万と集まって、
非介入論者のリーダー
飛行家で有名なリンドバーグ
アメリカ第一委員会だが
リンドバーグの演説を
聞いているという状況、
それからアメリカ国民80%以上
だから、普通、国民の80%以上が
戦争に反対する状況があれば、
普通の生活感覚から言えば、
周りでしゃべっている
ほぼ100%のアメリカ国民が
参戦に反対している状況を、
なぜ日本のワシントン駐在の
外交官はしっかり分析して
本省に伝えなかったのか
そしてそれを日本の外交の
力に転化できなかったのか
少なくとも、アメリカ
第一委員会の幹部に接触しても
構わないと思うのだ
アメリカだと、まさに
American democracy
(アメリカン・デモクラシー)
の枠内で行動すれば、
open diplomacy
(オープン・ディプロマシー)、
public diplomacy
(パブリック・ディプロマシー)
で、日本の大使でも、領事でも、
第一書記官でも行って会って、
「我々は戦争を避けるという
目的でお会いしたい」
と言えば、堂々たる外交だと
思うのだ
この問題でもう1点だけ
指摘しておきたいのは
海軍は、アメリカの文化に
詳しいという風説だと思うの
だがそんな議論が多いのだ
そうであるならば、これは
亡くなられた渡部昇一先生の
誤解に基づく所あるとは思う
のだが、
「アメリカには騎士道がない」
ということを渡部昇一先生は
おっしゃられたのだ
けれど、実はアメリカという
国はルール、フェアプレイ、
それは極めて大事にする国で
あるのだ
アーロン・バーと
アレクサンダー・ハミルトンの
決闘・・・
現職の副大統領と元財務長官が
決闘をして、財務長官の方が
亡くなるのだ
決闘というのは、極めて厳格な
ルールに基づいてされており、
フェアプレイの塊みたいなもの
なのだ
したがって、アメリカの
リーダー層は、フェアプレイの
精神というのは、今でもスポーツ
を見ていれば分かると思うが
もちろん裏では汚いことはする
けれど表では徹底的に
フェアプレイを大事にする
という文化があるのだ
その文化を山本五十六も何年も
アメリカにいたのだから、
いわゆる奇襲というのが、
どれほどアメリカ国民を
怒らせるかということは、
当然に分かるべきで、
分かっていた可能性もある
のかもしれないが、当然に
分かっていたと思うのだ
そのことを考えれば、なぜ
あのような愚かな真珠湾攻撃
というものをしてしまったのかと
いう疑問は当然に湧いてくるのだ
さらに、今
Hull note(ハル・ノート)の
問題だが、
Hull note(ハル・ノート)を
書いたのは実際誰だったのか
という問題なのだ
これはモーゲンソー財務長官
のもとの、
ハリー・デクスター・ホワイト
という所に行きつくのだ
PHPから中西輝政先生が
監訳された『ヴェノナ』と
いう本が出ているのだ
あの本の中でもう
Hull note(ハル・ノート)の
原案を書いたのは
ハリー・デクスター・ホワイト
であるということは間違いない
事実として出てくるのだ
かつては、ホワイトが書いた
のではないかということは
言われていたのだが、日本
の歴史家にはおかしな
歴史家がおり、
外交文書を財務省の人物が
書けるはずがないだろう
という解釈をしていたのだ
要するに、公的な組織図に
基づく仕事ということは、
必ずしもなされていないのだ
大学で学ぶ組織論の中で、
インフォーマル組織というのが
あって、インフォーマルな動き
というのも見ていないと、
組織というのはもたないと、
あるいは他の組織の解釈は
できないというのを、
大学の1年生で学ぶのだ
個人的な関係、
つまりルーズヴェルトの
親友がモーゲンソー財務長官
なのだ
どちらも、あまり勉強して
いないのだ
歴史もほとんど勉強して
いないのだ
モーゲンソー財務長官も、
農学系の人だから、経済学
などは全く勉強してないのだ
そこまでに至る経過は、
ある経過を経て、
ハリー・デクスター・ホワイト
という極めて有能な経済学者が
財務省のナンバー2まで
上りつめるのだ
それで、
インフォーマルな形の中で、
ナンバー3になるのだ
ナンバー3とは
政権の中で大統領、財務長官の
次という解釈なのだ
アメリカの政権というのは、
今でもそうだが、大統領ごとに、
政権ごとに権力の分散状況が
全然違うのだ
続きは次回だ
今日はこのくらいにしといたる